movie_99’s diary

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【映画レビュー】『殺人者の記憶法』

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完全にクリストファー・ノーランのデビュー作「メメント」以降の作品であり、中盤の展開やこの映画のトリックもそれに似た感じではあったが、結果的には韓国映画の安定した面白さをまたも突きつけられた映画となっていた。

かなりこねくり回した脚本にはなっていたが、父娘の物語、正義論、ミステリーという要素が、しっかりまとめられていた印象。特に、主人公の設定で序盤若干嫌気がさしていたのを、クライマックスでは、正当な落とし前をつけているのが好感だった。

 

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そして今回は何と言っても娘役のキム・ソリヨンの素晴らしさ。終盤の血みどろボロボロになる演技も凄まじいが、それ以上に日常のパートの彼女が本当に素晴らしかったと思う。終盤にかけて日常の描写が反復する演出も、彼女の演技で、意味の違いが見えるほどであった。

 

だが、それほど自分がこの映画に熱くなれてないのは、単純にこねくり回しすぎで、半ば何でもありなストーリーになってしまっているのがあまり好きではないのと、スローモーションの使い方がダサかったからだ。この辺りはハッキリと監督の思い切った省略と演出センスの部分だと思うのでこれから精進してもらいたいところ。監督の前作「サスペクト 悲しき容疑者」も近いうちに見ておこうと思う。