movie_99’s diary

映画や音楽やらの感想をぼちぼちと。

【映画レビュー】『悪女』

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近年の映画における「アクション」の進化は尋常ではない。リベリオン、ジョンウィック、アトミックブロンド、ハードコア(この中の半分は87elvenの仕事だが)などなど、数々の撮り方、手法、技術が更新されてきた。日本でもHiGH&LOW シリーズが代表されるだろう。メンバーの身体能力を活かした異次元のアクションに胸を躍らせた。そして、今回の「悪女」はそれらを全部乗せしたような映画であった。最新アクションの詰め合わせといったところか。

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しかし、その最新型アクションが、詰め合わせではあるが、新しくはないのだ。実際は絶妙なバランスで詰め込むのも至難の技だと思うが、観客としてはやはり新しい形のものを見せて欲しいところ。これが今作は全くできていない。唯一ラストのバスの中でのアクションは刺激的だった。カメラでどこを映しどこを映さないか。それをものすごい速さで取捨選択していく目まぐるしさに度肝を抜かれた。純粋にどうやって撮ってるのかと。しかしそれ以外は、意地悪な言い方をすれば、様々な映画のパッチワークが続いてく印象だ。ここがとても残念だった。

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あとは単純に物語運びに難があると思う。様々なエピソードのクロスカッティングの分かりにくさ、中々前に物語が進んでいかない感じがした。このテンポの悪さも勿論だが、実は全体的なプロットも非常に浅はか。このニキータ的な話に、何か現代でやる意義、オリジナリティを感じさせて欲しいところだ。実は、自分はアクション以上にこの物語に全く惹かれず、あくびをしながらの鑑賞になってしまった。

 

ここまで書いてきて、正直この映画に関して語りたいことはあまりない。ただ、近年のアクション描写の更新を総括的にまとめてたのはよかったかなとは思う。だが、自分にはかなり退屈な作品であった。同監督の「殺人の告白」は案外好きなのだが。もう少し新しいものを期待していた。